2010年03月

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21世紀版「朝鮮総督府」?――植民地主義を貫徹する常設機構または「第三者機関」についてのメモ

●参議院・文教科学委員会審議録(3月25日)

 すでに報道されているように、本日の高校「無償化」法案の審議で、川端文科大臣が朝鮮学校の当面排除と「第三者機関」の設置について言及した。

 毎日新聞:「高校無償化:朝鮮学校の結論は夏ごろに 川端文科相」
 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100325k0000e010053000c.html

 これまで先行していたマスコミ報道を、結局は川端が国会の場で追認・既成事実化したわけで、今まで国会審議をフォローしてきた自分の無駄骨折りぶりにもいい加減嫌気がさしてくる(国会で決まったことなど何もない)が、改めて要点をまとめると次のようになる。

1.朝鮮学校以外の外国人学校は、省令によって4月1日から高校「無償化」法案の対象に含められる。

2.朝鮮学校については、法案の適用対象から当面排除しつつ、「第三者機関」による(おそらく教育内容の精査と都道府県知事による評価を含めた)チェックを経た上で、「夏ごろに」最終的な扱いを決定する。

 これは私が想定していた中でも最悪のケースだが、実はさらにおまけがついていた。政府が結論を夏まで先送りしようとしている理由が参議院選挙であるという、最低かつ見え透いたおまけが。


●21世紀版「朝鮮総督府」?――植民地主義を貫徹する常設機構または「第三者機関」についてのメモ

 時間的な猶予がないので、政府が「第三者機関」に何をさせようとしているかについて、その設置を阻止するために、類例を引きながら具体的に推測してみたい。

 文部科学省:「学校の第三者評価に関する実践研究 実施要項」
 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakko-hyoka/07080118/001.htm

 上記は、日本の学校を対象に、「文部科学省の委嘱する専門家等による学校の第三者評価を試行的に実施」した例であり、「学校の現状が法令に定められた各種の基準等に適合しているかどうかを専門的見地から監査するものではない」。したがって、朝鮮高級学校が日本の高校課程相当であるかを判断するという名目で政府が(民族教育を弾圧するために)「必要」とするであろう「評価」方法および基準は、当然これとは異なってくるわけだが、参考になりそうな情報もいくつかある(強調は引用者による)。


(6)実施手順
 以下のような調査を実施し、評価を行う。
  ○ 設置者(市区町村教育委員会等)及び校長からのヒアリング
  ○ 授業や課外活動等の視察、教職員からのヒアリング、児童生徒との対話
  ○ 保護者(PTA役員)、地域住民等からのヒアリング


 先に私は「朝鮮学校については・・・「第三者機関」による(おそらく教育内容の精査と都道府県知事による評価を含めた)チェックを経た上で・・・」と書いた。都道府県は朝鮮学校の設置者でも地域住民でもないが、外国人学校を認可する所轄庁であり、「第三者機関」が設置されれば、朝鮮総連と共に、(「地域住民等」を含む)上記「関係者」に加えて、「ヒアリング」の対象とされる可能性は高いのではないか(▼1)

 そして、いずれにせよ、朝鮮学校に対する国民的な監視システムがいったん構築されてしまえば、結果として朝鮮学校に「無償化」が適用されるかどうかは、むしろ些細な問題である、とさえ言える。なぜなら、その時点ですでに(他の外国人学校とは異なり)朝鮮学校に対して(だけ)は、政府は法律や省令を変更することなしに、いつでも「無償化」の適用対象から排除することができる(ようになっている)からである。したがって、「第三者機関」はひとたび設置されてしまえば、朝鮮民族を日本国家/日本社会に服従させ、解体することを主な目的とした、(形式上はともかく)事実上の常設機関になってしまうと考えられる。その意味では、「第三者機関」は21世紀版の朝鮮総督府のようなものだとすら言えるかもしれない。

 当たり前のことだが、日本人が今すぐ設置しなければならないのは、自らの侵略性と植民地主義根性を合理化し、それに進んで屈服するための「第三者機関」などではなく、それらを粘り強く解体していくための、当事者としての日本人自身による実効的な常設機関だろう。私もくだらない国会審議に付き合うより、もっと時間を有効に使うべきだったと悔やまれる。朝鮮学校の排除に反対する運動(の一部)を、朝鮮学校への「無償化」適用を「第三者機関」に陳情するような無様な方向へと回収させないためにも、今が正念場である。


▼1 参考までに、以下に「学校の第三者評価に関する実践研究」の「評価報告書」の一例を紹介しておく。

 http://www.daiko.ed.jp/file/report.pdf

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