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沖縄を食い物にする『憂国のラスプーチン』

 昨日発売の『ビッグコミック』16号をコンビニで立ち読みしてきた。案の定、『憂国のラスプーチン』には「この物語はフィクションであり、実在の人物及び団体とは一切関係ありません」的なただし書きは一切なく、「(逮捕された)経緯は漫画のなかで描きます」(p.4)という謀略を、巻頭に掲載された伊藤潤二・長崎尚志・鈴木宗男との座談会で、佐藤が明け透けに語っていた。さらに恐ろしいことに、永田町・霞ヶ関駅には『憂国のラスプーチン』の巨大ポスターが近々貼り出されるという。佐藤のプロパガンダポスターなど岩波書店の役員室にでも飾っておけばよいのであり(本当に飾られそうな気もして怖いが)、公共の場に晒すべき代物ではない。

 ところで、前回はうっかり「忘れ」ていたが、佐藤が「噂の官房機密費ですが、私ももらったことがあります」と公言していることは、ぜひとも批判しておかなければならないだろう。官房機密費問題を追及しているはずのリベラル・左派の多くは、なぜか鈴木や佐藤を味方であるかのように錯覚し(たがっ)ているようだが、機密費の流通に直接関与した佐藤らを味方と見なせる合理的な根拠は一体どこにあるのだろうか?

 2010年8月7日付の琉球新報の連載コラム(「佐藤優のウチナー評論<133>」)で、佐藤は次のように発言している(強調は引用者による。以下同様)。

 「7月21日のテレビ番組で鈴木氏が、1998年の沖縄知事選挙において、自民党が推す稲嶺恵一氏(元知事)の陣営に内閣官房機密費(報償費)から3億円が渡されたと証言したのも、「時代のけじめ」をつけるためなのだと筆者は見ている。〔中略〕筆者は鈴木氏の反省の弁を額面通りに受け止めている。そして今、鈴木氏はリスクを負って真実を証言し、「時代のけじめ」をつけようとしているのだ。」

 渡瀬夏彦の「沖縄 チムワサワサ 日記」:「沖縄知事選挙と官房機密費。鈴木宗男氏と佐藤優氏の会話に注目!!」
 http://watanatsu.ti-da.net/e3005836.html

 毎度のことながら、佐藤の「主観」から断定への瞬発力には、ほとほと感心させられる。本土のリベラル・左派に対してであれ、沖縄のリベラル・左派に対してであれ、佐藤がご都合主義的な観測を振り回して自らを売り込むことができるのは、佐藤が極端に恥知らずであることに加えて、それらの人々を心底ナメきっているからだろう。というわけで、『en-taxi』2010年夏季号(vol.30)に掲載されている、加藤陽子、福田和也との鼎談における佐藤の発言をチェックしてみよう。


佐藤 沖縄もその意味においては抗いつつも現実を承認しているんです。反対運動をやっている連中も、居酒屋やスナックで米兵と会えば、一緒に肩を組んでカラオケを歌っている。そういう形で基地と併存する技法は沖縄の米基地を抱えた地域に草の根まで浸透している。でもそれは言語化できないし、するべきでもない。言語化すると違うものになってしまうんです。沖縄の場合、左翼の言語でしか、まだきちんと語れない。それは沖縄で直木賞が出ていないことと関係していると思います。(「連載鼎談「歴史からの伝言」Vol.3 「日米安保と沖縄の五十年」」、『en-taxi』2010年夏季号、p.225)


 要するに、佐藤は、沖縄では人々(「連中」!)の「自己表現」が拙いから反基地闘争という表象が顕在化しているだけだ、と暗に(?)語っているのであった。これだけでも沖縄のリベラル・左派は佐藤と即刻縁を切るべきだと私は思うが、とりあえず続きを読んでおこう。


佐藤 ある意味で沖縄自身が今、閉鎖した言説空間になっているのも事実です。世論形成に影響を与えるようなメディアは『琉球新報』と『沖縄タイムス』しかない。現在、沖縄の総合雑誌はない。だから問題を解決しようとするなら、とりあえず、“戦線”を広げなきゃだめだと思う。例えば文化闘争をやらないと。(p.227)


 その「閉鎖した言説空間」とやらでは<佐藤優現象>が猛威を振るっているのではないのか、という突っ込みはさておき、佐藤いわく、(沖縄の人々が「自己表現」を磨くための)「文化闘争」とは、沖縄の人々に「基地と併存する技法」を「言語化」させることと引き換えに発揮されるであろう、日本人マジョリティの「寛容」に依存して展開するべきものであるようだ。もちろん、来るべき「文化闘争」においては、佐藤が沖縄と本土の「架け橋」とやらを買って出るのだろう(すでに買っている気もするが)。


佐藤 一つの例として、最近ではそばをめぐる問題というのがあるんです。

加藤 沖縄そば?

佐藤 そう。一時「沖縄そば」という呼称はできないとなったんです。そば粉が入っていないから。それを沖縄の業界が日本のめん類業界に徹底して抵抗した。それで沖縄だけ例外的にそば粉が入らなくても、そばと呼称ができるようになった。それから『琉球新報』が「ゴーヤー」の呼称をめぐる戦いを確か共同通信でやりました。要するに、ゴーヤーを、「ゴーヤ」という呼称にしろと言われて、これは伸ばさないと沖縄語ではない。外のやつに我々の言葉をいじらせるなと戦った。

 それと同じように、例えば琉球処分に関する検討委員会をつくって、沖縄の歴史問題から、振興計画、条例資料の保管場所まで、徹底的に議論して改めさせる。そうすると、そこで汗をかく官僚と政治家の姿を見るでしょう。そういう信頼関係のなかで安全保障の話をすれば沖縄も真剣に耳を傾けるようになる。

加藤 なるほど。内地の人間は、沖縄をどう説得するかという問いを立てて、説得の論理自体をいかに磨くか、などとこざかしいことを考えてしまうわけですね。でも、そうじゃなくて、信頼関係をつくるためには、そばの問題とか、ゴーヤーの問題とか、括弧付きだけど「細かいささいな問題」からはじめて、徹底的に沖縄に付き合った方がいいと。

福田 くだらない話を延々とするということはかなり大事ですよね。

佐藤 それによって共通の信頼関係が出来ますからね。(p.227)


 「くだらない話を延々と」しているというのは、どう考えてもこの鼎談シリーズのことだと思う(『en-taxi』は本土の「総合雑誌」である)のだが(▼1)・・・。それはともかく、佐藤が普天間「県外移設」を支持しているという認識は、沖縄に限らず、リベラル・左派一般に広く浸透しているように思う。けれども、佐藤のこうした発言が、本土でも「ゴーヤ」は「ゴーヤー」と呼ぶようにするから、沖縄は「基地と併存する技法」を洗練してね、という植民地主義丸出しの結論(▼2)ではない、と保証することはできるのだろうか?佐藤は鼎談で以下のようにも述べている。


佐藤 〔前略〕米軍を県外に出したら極東の抑止力がなくなると言うなら、自衛隊を増強すればいい。それこそ習志野の空挺師団でも増強すれば十分対応できる話です。(p.223)


 さすがに沖縄の米軍基地を自衛隊基地にすげ替えようとは言っていないが、自衛隊・米軍による下地島空港の共同使用を含めた「県内移設」を提案している鈴木宗男を、佐藤が沖縄に熱心に売り込んでいるところを見ても、佐藤の本音が鈴木と異なる保証はないだろう。鈴木が「「時代のけじめ」をつけようとしている」などという佐藤の言葉も、官房機密費を受け取った佐藤自身も、沖縄を食い物にする(沖縄に限らないが)虚妄の存在であると思った方がよい。


▼1 例えば以下のエントリーなど。

 加藤陽子、「天皇は戦争責任の被害者」史観を語る
 http://mdebugger.blog88.fc2.com/blog-entry-93.html

 加藤は今回の鼎談でも裕仁の侵略責任を無化する発言を重ねている。


加藤 昭和天皇は陸海軍で言えば陸軍が嫌いでしたでしょう。陸軍は神がかったことを言いつつ裏面で秩父宮を担ぐくらいのことはやりかねませんから。だから天皇にとっても、戦後になってアメリカ軍に接して、ああ、これが文民優位の軍隊なのかと感じ、信頼してしまったのでしょう。その意味でも米軍に託された沖縄と、価値中立的な戦後の天皇という組み合わせは、セットとして安定してしまったんですね。(p.231)


 「陸軍は神がかったことを言」うのであれば、その責任は当時の「神」だった裕仁にあるに決まっていると思うのだが。それにしても、「米軍に託された沖縄と、価値中立的な戦後の天皇という組み合わせは、セットとして安定してしまった」という、この歴史観は何なのだろうか?沖縄が「米軍に託された」と言うが、誰が沖縄を米軍に「託」したのか?そもそも「託」すとは何なのか?「戦後の天皇」が「価値中立的」であるとは、具体的にどのような価値とどのような価値の間の「中立」を指しているのか?まったくすべてがいい加減すぎやしないか?

▼2 日本社会で<韓流>と<嫌韓流>が同時に進行する現象との共通点も指摘できるだろう。

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